アンタークチサイトのネックレスを作った
2回に分けてお送りした「アンタークチサイトを作った」ですが、もうちょっと続きます。
というのも、もっと大きな結晶が欲しい!
そしてアクセサリーが作りたい!
ということで、作りました。
アンタークちんのネックレスです。
結晶の大きさは幅8 mm, 長さ15 mm程度。
アンタークちんは指で触るとすぐに溶けてしまうので、9ピンを曲げるのが大変でした……。
体温が10℃以下の人間でなければ身に着けられません。
なんという非実用性。
ということで、この大きなアンタークちんを作るために行った、
結晶育成実験を説明していきます。
種付けを行う
より大きく結晶を成長させるためには、種と呼ばれる小さな結晶を使い、それを育成するのが一般的です。
前回の実験で作ったアンタークちんをピンセットで取り出して、種にできそうなものを探してみます。
できるだけきれいで、それなりに大きい結晶があったら……
糸に結んで、下の写真のようにつるします。
もたもたしてると、アンタークちんがどんどん溶けて行ってしまいます。急ぎましょう。
(実際は結晶が浮いてしまったので、糸ではなく細い針金を使いました。)
実際に溶液の中に吊るして、ライトアップして写真を撮ったものがこちら。
CaCl2の濃度が46~47%の溶液が結晶化せずに残っていたので、それを使います。
そのまま一晩放置しました。
でかアンタークちん
一晩寝かせて大きくなったアンタークちんがこちら。
思ったよりも育ってる!
2、3日かかると思ったのに、成長速度が速すぎたかな。
では瓶から取り出して……あれ……口に引っかかって取れない……。
何とか引っ張り出したものがこちら。
でかい!
やっぱり成長が早すぎたようで、単結晶とは言いづらいですが……。
壁にへばりついてたのも合わせて、長辺が1 cm以上の大きな結晶が3つも取れました!
実はもう1つ成長させていたので、全部まとめてルースケースに入れてみます。
いや~壮観ですね。よくここまで育ってくれた。
溶液から取り出すと、室温ですぐに汗をかいて(溶け始めて)しまうので、要冷蔵保管です。
それでは、このうちの1つをアクセサリーにしてしまいましょう。
ネックレスを作ろう!
ネックレスにするには、チェーンを通す穴が必要です。
しかし、さすがにドリルでは穴をあけられそうにありません。
そこで、大きくなった結晶のアンタークちんに、ライターで熱した9ピンをぎゅっと押し付けます。
熱で結晶が一部だけ溶けて、何度か繰り返すと穴が開くといった感じです。
なんかやってることが月人めいて来たな……。
この時、アンタークちんを指で触らないように注意しましょう。溶けます。
このように作ったネックレスがこちら。
これは……なかなか良いのでは……?
成長したままの自然な形、成長縞もくっきりと見え、きれいな単結晶と違って味がありますね。
でも、やっぱり、もっときれいな結晶が作りたいなぁ。
また時間があれば挑戦するかもしれません。
まとめ
アンタークちんを育てて収穫してアクセサリーにしました。
言葉面だけ見ると完全に月人ですねこれ。
体温で溶けてしまうので実用性は皆無ですが、なかなか作ってて楽しかったです。
手先の不器用さを思い知らされた……。
今後の目標は、やっぱりフォスフォフィライトちゃんのアクセサリーの自作ですね。
もちろん結晶成長から。
必要な材料の調達にめどが立ったので、年明けにでも作ってみたいと思います。
それでは。